3Dプリンターでノズルが詰まりやすい原因
2017.11.05
印刷が途中で失敗するトラブルを良く経験します。
よく見ると途中からフィラメントが射出されてなくて、
エクストルダーのギア周りにフィラメントの削りクズが散乱・・
これはノズル詰まりの症状です。

なぜこんなことが起きるんですかね。
何となくスライサーの設定が怪しい気がするのですが、
そこは一旦置いといて、
まずはノズル周りから研究と対策をしてみたいと思います。

詰まりと言えば、
0.4mmという穴にゴミが入ってしまい目詰まりを起こす。が一般的です。
ですが、うちの場合は
一度溶解したフィラメントが逆流でノズルの上部分に固着。
そして冷えて塊となり、フィラメントの動きを塞き止める。
このパターンが多いようです。
その証拠にしっかりパッキングしたにも関わらず、
ノズルとスロートの境目からフィラメントが漏れ出てきます。

これは必要以上に吐出されて、行き場のないフィラメントが
溢れているというようにも見えます。
そこで、出力系の設定を再確認してみると・・

原因はエクストルーダーの設定でした。
先日金属のエクストルーダーに変更したのですが、
そのギア比が違っていたのですね。
必要量の1.5倍のフィラメントを送り込んでいたことが判明。
そう言えば、あの時、なんか一回り大きいなぁと感じた記憶が・・
あの時気がついていながら設定し忘れていたんだなぁ・・・(;´Д`)フゥ

エクストルーダー以外にも原因があったら困るので、
ノズル周りの検証も兼ねて色々研究もしてみましたよ。
下は今回試してみた新タイプのノズルです。
スロート一体型になっていて、取り外しやすいように
ラジペンやスパナで挟めるところもあります。



このノズルだとつなぎ目も無いですし、中は先端ギリギリまでテフロンチューブが
入っているのでゴミ以外ではなかなか詰まらないでしょう。
それでも詰まるとなれば、温度設定ミス、出力量ミス、ファームウェアの設定ミス
等、何かしらのミスか欠陥だと思います。



↑早速組み上げ。
ヒートシンクはE3D-V6、新型ノズルもV6用、ヒートブロックはV5用
早速実験してみるも・・・
嘘だろ、冷えすぎ(;´Д`)
冷却能力高すぎて印刷可能状態までなかなか温まらない・・・
冷却フィンが11枚だもんなぁ・・ 恐るべしV6。
いや、違う、このノズルが熱伝導良すぎるんだと思う。

最大温度が200度くらいにしかならないので、
ファンコントロールできる部分に繋げて、
1層目はファンを回さない設定にしてみたら
見事にノズル詰まった( ゚д゚ ) アホだw
ああ、やっぱりファンレスはあかんのね・・
まぁ、こんなことでも、実験した結果は今後の役に立つでしょう。
ノズルは4本買ってあるんで、まだまだいけますよ(≧∇≦)b
詰まったのはアセトンに投下してしばらく放置。



↑ヒートシンクを外してテストしてみました。
これだと余裕で目的温度を突破。
ということは、ヒートブロックより上にはあまり熱を送りたくないのに、
ノズル一体成型故に熱がガンガン流れていくんだろうなぁ・・

しかし、どうやって対応しようか。

ヒートシンクに触れる部分が、従来のスロートより多いから起きているので、
すこしだけ別の物で遮ってやればコントロールできないかな?
ということでヒートシンクとの接触部分(ネジ山)に
PTFEシールテープを厚めに巻いてみることにしました。
やりすぎると、熱がこもってつまりの原因になってしまうから
程々を狙いますよ。



200度は楽勝で超えたけど、目標値の235までは届かない。あと少し。
229度まではスルスル上がっていったので、しばらく待てば235度までは行けるだろうけど、
あとはヒーターの係数設定でなんとかなるかな。
実際は225度位までしか使わないんだけどね(*´∀`*)
まず、ノズルとエフェクターをしっかり組んだ状態で、
G-codeで「M303 E0 S200 C8」を送信し導き出されたKp Ki Kdの3種を
ファームウェアに書き込みます。



いけた。余裕で達成。
エフェクターにも熱が逃げて厳しいことになるかなと思ったけど、
手で触ってみても、ほんのり温かい程度。
無事達成できて一安心。
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