ケトン計(ケトンメーター)を買ってみた。
2021.06.15


べつに糖尿病というわけではありません(;´Д`)
脂肪燃焼がどの程度行われているのかを可視化するために導入です。
糖質制限は別にしてないのですが、
ジョギングやウォーキング、
筋トレのどれがどれほど効果あるのか、
始めて何分ほどで効果が表れるのか等、
それらを確認するのに便利かなと。

高級な製品は針を指等に刺して血中濃度をしらべるものが多く、
衛生面や利便性が悪いんですよね。
息を吹きかけるだけである程度わかるものが便利なんですが、
さんざんググったけど日本製は見当たりません。
結局中国製になってしまいました。
なので結果を先に述べますが、数値はあてになりません(;´Д`)
上昇するかしないか、急激に上がるのか緩やかに上がるのか
くらいの目安にしか使えません。
めちゃくちゃ安く、おもちゃのようにチャチい機械なので仕方ないでしょう・・

そもそもどんな理屈で呼気からケトン体を検出してるんでしょうか?
ケトン体(アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸)の一つであるアセトンは
揮発性が高く、呼気に混ざって体外に出ていくという話らしい。
そして機械は呼気からアセトンを検出し、
その値から想像して血中濃度を表示しているようです。
この想像してというのがミソで
中国産は膨大なデータなんぞで検証してはいないだろうから、
血中のケトン体濃度というよりも呼気のアセトン濃度を表示しているだけ
と考えていた方がいいかもしれない。

なんか2万円もするケトスキャンという高級機があります。
スマホ連携でログが残せるものらしいです。
スマートライフ研究所という名前の会社が販売しているようですが、
これも日本製じゃない気がします。
データはどのくらい信用できるんですかね・・
しかもこのケトスキャンという商品、使用回数制限があり、
使い切ったらメーカーに送って洗浄・調整という名の
リセットを行う必要があるそうです。
金がかかりますね(;´Д`)





さてウチが買ったケトン計、同梱の説明書が説明足りえてないので、
ネットからいろんな情報を集めて書きまとめてみます。



まず電池は単4電池2本。
電源の入れ方は長押し3秒です。
計測の仕方以下の通り。


1.本体の吸入口(ノズル)を清掃する。


2.電源を入れる。(スイッチを3秒以上長押し)

3.Warm UPと表示され10秒のカウントダウンが始まる。
  この10秒のうち前半の5秒はセンサー内に付着したアセトンを
  熱して揮発させているのだと思います。
  実際にセンサーを見てみると赤く熱しているのが見えます。
  あと、後半の5秒は大気中のアセトン濃度を計測しているのでは?と想像します。
  待っている間に適度な空気を肺に吸い込み
  吐かずに肺にそのまま溜め込んで5秒以上キープします。


4.「BLOW」と表示されたら10秒以内に、溜め込んだ息を優しく送り込みます。
  5秒以上送り込み、カウンターが0になる前に吐くのを止めると成功率が高いです。
  全部吐ききる必要はありません。

5.成功すると次のステージに切り替わり5秒カウントになります。
  この5秒でセンサーに付着した濃度を測っているものと思われます。
  BLOWの文字に変化が無いためわかりにくいです。


6.テスト結果が表示される。
私が計測した場合、ハードな運動をしても0.19mmol/Lを上回る数値を出すことができません。
1時間走っても0.19です。ウォーキングは脂肪燃焼が進みやすいのですがそれでも0.19
あと、運動していないのに0.19を出すこともあります。
安定しませんね(;´Д`)
0.19ってエラーコードなんだろうか・・・



実際に動かしている動画を上げておきます。
吐いているときはカウントが見えないのでよくわかりませんが、
動画にしてみると動きがよくわかります。
検出5秒に切り替わらない場合、まずエラーになります。

さて、初めて使う場合は、メーカーでテストに使った残留物が付着している可能性があるので、
しっかり洗浄したあと、3回ほど捨てテストを行ったほうが良いようです。

何度やっても0.00になる場合は、「肺に溜め込んでキープ」をを忘れている可能性と、
吸入口が以前の使用で汚れている可能性があります。

あと、BLOWの10秒カウントは息だまりを本体内につくるだけなので
息を送り込むとき風量が強すぎると、センサーにアセトンが留まらずエラーになるような気がします。
実際のところは説明書が不完全なので分かりません。

この機械は濃度をmmol/Lという単位で測るようです。
吐く息を計測しているのになぜモル?と疑問になりますが、
本来は針を刺して血中濃度をはかるものなので、それに習ってmmol/Lに変換しているのだと思われます。

値の見方についても、まともな記述がないので整理したものをまとめておきます。

※↓2021年7月12日更新(いろいろ実験した結果、以下の見方が正しいのではないかと思われ)

0.0   ケトン体がありません。
0.01-0.05 軽度ケトーシスの状態
      (脂肪は体に主要なエネルギーとして使われ始めている)

0.05-0.08 ケトーシスの最適な状態
      (脂肪は体に主要なエネルギーとして使われている)

0.1以上 体が飢餓状態になっている可能性
1.5以上 体のケトン体が過剰、病院の診断が必要です。
2.0以上 体が糖尿病によるケトン中毒になっている可能性


=======================================
ここからはマニアックな世界
=======================================
ある程度の動作原理が分かったところで、いじわるなテスト。



実際にアセトン液を使った場合はどうなるのでしょう。



ティッシュをアセトンで湿らし、ビニール袋にいれます。
袋口に鼻を近づけたらかなり強い匂いがします。
これで反応しないとかありえないでしょう(;´Д`)
この袋にケトン計を入れて計ってみました。
結果はエラーです。測れませんでした。
かなり強烈な値が出るかと思ったのですが・・・
所詮中華なのでアセトンを検知してないのでは?と疑問が浮かびます。
もしかしたらセンサーが本物かどうかも怪しい。
ひいき目に考えたとして、Warmupのときに大気中のアセトン濃度が濃すぎるから
エラーにしてるんだろうとう考えもあるんだけど、日本製ならともかく中華だからそこまでやっていないだろうなぁ。



ではBlowの瞬間にアセトンで湿らせたティッシュを突っ込んだらどうなるかを試してみました。
結果は0.02
値は出たのですが低いですね。ちょっと食事を我慢すると0.03くらいはすぐ表示するので
どんどん迷宮入りしていっている(;´Д`)
センサーの表面の網にアセトンがあるくらいでは反応しないということか・・
息で吹きかけないとダメ? そんなばかな・・(;´Д`)
いやそもそも本当にアセトンのセンサーなんだろうか・・、だんだん疑わしくなってきた・・



今度は中身の分解です。
ネジを3本開けるだけで中にアクセスできました。
爪も1か所ありましたが力技で何とかなりなります。



センサーが穴のセンター位置にありませんね(;´Д`)
おそらく空気の抜け道を意図的に作っているのだと想像しますが、
基盤の表面をかすめていくので、
いつか息の結露でショートするかも(;´Д`)
息もれしないように対策が必要ですね。



部品構成はそれほどケチったものではないようです。
チップコンデンサとか使われているので
全てが中華おばちゃん手工業ではありませんね。
センサー、液晶、電池ボックスへの配線は手作業。取り付け方が汚すぎます(;´Д`)
センサーは3ピンのものが使われています。

https://www.shinyei.co.jp/stc/products/iaq/gassensor.html
↑アセトンを検知するセンサーなのであれば、
おそらくこの会社のセンサーを真似たものだとは思います。
本物は使っていないだろうなぁ・・・
使ってたらAliexpressで2000円程度で売れるわけがない。

この日本製のセンサーだけ自分で手に入れば交換してみたいな。
秋月とかで売ってないだろうか・・(;´Д`)

しばらくは0.19を超える値がでるかテスト続けてみよう。
糖質制限ダイエットをしたら違う結果が出るかもしれない。

- CafeNote -