EP-804A の「廃インク吸収パットの吸収量が限界に達しました。」対策
2015.07.27
到頭うちのEP-804Aが悪魔のメッセージを吐きました。
このメッセージ、自分でエプソンに修理へ出すと11,000円(税抜)で受け付けてもらえる様ですが、
(別段異常が無くパッドの交換のみの作業で終わった場合は4,000円で処理されるようです。)
送料やら交換料金やら梱包・発送の手間なんかを考えると事実上の買い替えサインと捉える方も多いでしょう。

しかし、最近のインクジェットプリンタ事情を見るとDVDトレイは手差し、50番インク廃止、オフキャリッジ廃止等、色々と嬉しくない変更が多いようです。
そうなるとEP-804Aが自分の要望に合致する最強モデルであり何としてでもこの機種を使い続けたいのです。
今後も長く使って行きたいので、備忘録をかねて対策方法を書いておきます。(後半は難易度高し)

廃インク警告が出るとプリンターはロックされて印刷が一切行えなくなります。
そのロックを解除するためにはEpsonが自ら提供している「Epson Ink Pads Reset Utility」を使用します。このユーティリティは日本では提供してなく海外のEPSONサイトでのみ入手可能。これを日本で配布していないということは大人の事情があるのでしょうから、URLを書くことはひかえます。ネットで検索すると情報がワラワラでてくるのであくまで自己責任ということでどうぞ。

EP-804Aの海外名はArtisan730のようです。このモデル用のツールをダウンロードするわけですが
提供ページ1枚目のModel選択ではその名前がありません。
ここはとりあえずもっとも近いArtisan725を選びます。すると、他の問いに答えずとも数秒後画面が切り替わり新たな入力枠が現れます。
「E-mail address」にはここで自身が受け取ることが可能なメールアドレスを入力し、
「Region/Country」にはUSA、「ProductModel」にArtisan730を指定。
「Serial Number」は、半角英数字で10文字を適当に入力すればok(再度使うので忘れないように)
入力が終わったら「Get Activation Key」ボタンを押してメールが届くのを待ちます。

届いたメールには、ツールのダウンロードリンクとActivation Keyが書かれています。
ツールを実行したときに先ほど入力したシリアルとActivation Keyを必要としますので、求められたら入力しましょう。
途中「ソフトウェア使用許諾契約書」の画面がでますが、説明をしっかり読み、これからの作業は自己責任ということを再確認した上で「Accept」を押します。

英語で「Please turn off the printer」というメッセージが出ますが、
「プリンタの電源をオフにしてください。」という意味です。
再度立ち上げると、成功していればロックが外れているはずです。
とある廃インクデータを参照するツールでステータスを見ると、廃インク状況を40%にしただけで0%まで初期化したわけではないようです。ですので、次にロックされるのは前回より早いかもしれません。
(注:後日書きますが、そのロックはあっという間に来ました。正直この方法は実用に耐えません。)

とりあえずこれでプリンターが使えるようになったのですが、「廃インクが計算上限界ですよ」とプリンターが判断してロックされたのですから、その廃インクを除去しなくては近い将来に溢れ出てしまいます。
その事態を回避するため除去作業もここでやってしまいましょう。

プリンターの背部のネジ2本を外して、凹みをマイナスドライバーで押し込むと、腹のパネルがポロっと外れてきます。


このとき、廃インク量が予想以上に多いとあたり一面が真っ黒になってしまうので、新聞紙を敷くなり、薄手の手袋をつけるなり対策は万全にしましょう。


吸収パッドは綿っぽい材質を白い不織布でサンドした感じの素材です。
それらが隙間なく敷き詰められていました。


それらパッドをケースから引き剥がし(最低面に敷いてあるパッドは嫌な予感が働いたので黒インクが染みているけどそのまま残しました。)洗って再利用しようと目論んだのですが、洗えば洗うほど原型が壊れていき、もはや使用不可能な域まで達してしまったので剥がしたもの全部を自作することにしました。

代替素材を何にするかを悩んだのですが、ホームセンターのカー用品コーナーをプラプラしていたら、素敵なものを発見!
その名も「吸ちゃん」 25cmx25cmのサイズで20枚入り。税込336円也。

謳い文句は「油、液体、器具の汚れのふき取りに、紙やポリプロピレンよりたくさん吸いとります」
これはインクにもっとも好条件。厚みも2mmくらいなので扱いやすくハサミで成形できるのもGood
早速お買い上げ。

ただ元のパッドをまねてハサミを入れるだけでは、サイズや形が崩れるので、ケースの形をノギスで測り、パッドの形状をイラストレーターで作成。そこそこ精密なものを作ってみました。
一度図面化してしまえば、何度でもパッドを作れるので後々楽です。図面化することによりムダが減りましたので、吸ちゃんは4枚しか使用しませんでした。あと5回は作れる計算です(笑)

(注:メンテナンス性も加味してオリジナルとは形状を違えています。)

図面を印刷し吸ちゃんに貼り付け、線に合わせてパーツをチョキチョキ。
その間ちょっとしたノウハウを使いつつ、組み立てて完成。

思った以上の出来です。

実際に組み上げてしばらく使用してみました。
インクの漏れもなくエラーもなく正常に使用できています。
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