Autodesk Fusion360の制限
2020.09.25
最近、3DCAD界隈で激震のニュースが流れました。
Fusion360は2020年10月1日から個人使用と非営利使用に制限が付きます。
これは3Dデータを作る人たちにとって重要度の高い変更になります。
老舗が提供するアプリということで信頼して使い始めた人も結構いるのではないでしょうか。
今回の事件は、今後クラウド系アプリを使い続けるか、別製品のパッケージ版を買って使うのか真剣に考えるべき話です。

3Dプリンターを中心に話を進めます。
まず大きな問題となったのは

「アクティブで編集可能なドキュメントが10個に制限」

この文言です。あまりにも曖昧な説明で、普通の人ならば10個までしかデータを保存できなくなると読み取れます。私も最初そう考えました。
この文章を見たとき、ローカルに保存して管理しようと考えるわけですが、クラウドにデータを保存するのが基本のFusion360はエクスポート(ローカルファイルに書き出し)に制限がかかるとなすすべがありません。当然エクスポートにも制限がつくことが発表されています。

「あ、今月中に全部落とさないと詰む」

と頭によぎりましたね。
あとシミュレーションが使えなくなります。強度や動きなどを確認するすべがなくなるので、もうカンでモデリングするしかありません。その他の制限はAutodeskのHPを参照してもらうとして、特に重要な上記の変更は即死級のダメージです。最近になって10個制限の意味は、

「1アイテムの構成部品のアクティブリンクが10個まで」

という説がでてきて、保存数に制限はないという話が濃厚になってます。
しかも10個制限は2021年1月19日からの話だから急ぎではないということですが、私はいまいち信用が置けないのですべてのデータをSTEPとSTLで吐き出しておきました。

データをクラウドに預ける方式には、まるで人質をとられてるような感覚で不安は感じていました。
クラウドサービスと、アプリの月払いサービスは絶対に信用してはいけません。
お金を払っているから大丈夫なんて思っていたら大間違い。
いきなりアプリがアップデートされて機能が使えなくなったり、ネットサービス終了なんてことも普通にあり得ます。
Adobeだと直近で起きたことと言えばMuseのサービス終了です。

Fusion360はネットサービスだけど無償だから使っていただけです。無償でなくなれば、今後安く提供されたとしても手広くやってる業者くらいしかメリットがありません。
Fusion360自体はとてもよくできたアプリなんです。パッケージ版がRinoceros並みに発売されてくれれば買うんだけど(;´Д`)

アプリはパッケージ買取が最強です。購入時高いお金を出すことにはなりますが、パソコンが動く限り永久に使うことができます。
今後はRinocerosにするか、SolidWorksにするか、ほかの無料を探すか。どれも操作を最初から覚えなおさなくちゃいけないので大変です(;´Д`)
SolidWorksは操作的にはFusion360に近いけど、高すぎるので現実的ではないんですよね。
最終版の123D Designを持ってるので、いっそのことそちらに戻るという手もありかな。
2020.09.25 22:39 | 固定リンク | Windows全般

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