3D-PRT31)3Mのマスキングテープを使ってみる。
2016.12.21
ABSはとても印刷がしやすい。
滑らかにフィラメントが送られ、ぬるぬると積層されていく。
詰まりも起きにくく、造形後に接着や研磨がしやすいので二次加工も簡単だ。
良くしなるので強度もあり、熱耐性もある。

ここまでの話ならABSに弱点が無いように感じますが、
致命的な弱点がABSにあります。
それは熱収縮。
精密な部品を作るには向かないのです。
一番困るのが、反り。

いままで


トンボ鉛筆 スティックのり シワなしピットG
を使っていたんですが、
ABSを使うためにヒートベッドを80度以上に温めて使うと、
一瞬で乾いてしまって、フィラメントは乗りはするものの、
ただ乗っているだけでノリの効果は殆どなく、
積層をすすめていくとモリモリ反っていくわけです。
印刷開始を60度くらいにして、2層目くらいから90度まで上昇させる設定にしても
今度は温度が低すぎて反りの力が強まるのか、抑えきることができない。

対策を考えていたところ、一番お手軽な方法でメジャーなのが、
3Mのマスキングテープを張るというもの。



ネット情報では黄色い方を薦める方がいましたが、
レビューをみるとどちらも同じ性能を発揮しているようです。
きっと若草色の方は、別タイプの製品があるので
それと混同しているのでは?と判断。
あえて、若草色を購入してみました。


(ところが発注ミス! 誤って15mmのタイプを注文してしまいました。)

気にせずトライ。


結果

素晴らしい。定着度が格段にアップです。
逆にABSの反りに負けて、テープがガラスから剝がれてしまうことがあるほど。
ガラスの縁に巻き付けるように貼ればそれは防ぐことができました。
ただ、繰り返しの使用は難しいようで、2回ほど使ったら張り替えた方がよさそう。
印刷物を取り外すときに、定着しすぎて剝がれないことがありますが、
テープごとガラスから剥してから外すといった使い方もできるのもいいですね。
あと、シワ無しピットだと洗い流したいときにヒートベッドを一度冷ましざるを得ないのですが、
テープだとその場で張り直しが効くので(ヤケド注意)時間の短縮にもなります。
シワ無しピットをヒートベッドで温めると独特な臭いがあったのですが、
それもなくなってGood!

最近は3Mの「3Dプリンタープラットフォームシート(3枚入) 」が
人気のようです。印刷面がツヤツヤになりとても美しく、がっちりくっ付くと評判。



3枚しか入ってないので、耐久性が気になるところですが、
余りにもしっかりつくので、こんな感じ(↓)のスクレーパーでそぎ落とす必要があるそうな。



3Dプリンタープラットフォームシート(3枚入) 」は様子見です。耐久性のレビューがたくさん出てきたところで
購入を考えてみたいと思います。

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